東洋はり灸整骨院 院長の石丸昌志です。本日は「こんな鍼灸院に行きたくない!五選」と題してお話しします。
個人的にはやはり東洋医学をベースとした鍼灸が一番効果が高いと思っています。そもそも鍼灸とは東洋医学をベースとして発展してきたので、そういったやり方のほうが絶対に効果が出るでしょう。現に当店は鍼灸専門院です。今現在スタッフ数は30人くらいいまして、恐らく日本で一番大きい鍼灸院になりつつあります。
そういった要素を加味してお話しますが、あくまでも私の個人的な意見なので参考にできる方は参考にしてください。
①鍼灸専門院ではない
まず1番目、鍼灸以外もやってる院。
鍼灸を受けに行った際、マッサージや整体、あげくの果てには足裏マッサージやアロマオイルなどを扱っている院もあります。イメージとしてはお寿司を食べに行って「あれ?お好み焼きもやっているのですか?スパゲッティも出すんですか?うどんもやっているのですか?」といった感じです。そうなると必然的にお寿司のレベルは低くなってしまうでしょう。
私から言わせれば、実はマッサージと鍼灸は相性がよくありません。鍼灸は生命力を高めるものです。しかし、マッサージは体のエネルギーを散らして飛ばしてしまうため、東洋医学の理論では体のエネルギーは下がっていきます。
②鍼の本数で料金が変わる
その次は、鍼の本数で費用が変わる院です。
お客さまの中には本数が多くて、長い時間やってくれるほうがお得と思っている方もいるかもしれません。しかし究極は少ない数、短時間のほうが効果は出ます。はり施術は「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」ではないのです。
私の場合、施術の際に1本の鍼しか使わない時もあります。1カ所の施術ではなく1本です。それなのに私よりも経験の浅い鍼灸師がいたとして、私が1本でその鍼灸師が10本使った場合、10倍のお金を請求するのはおかしいですよね。
私も駆け出しの頃は時間がかかったり、本数が多かったりと手数が多かったです。しかし、年数を重ねて経験を積んでわかるようになってきました。鍼灸はシンプル・イズ・ベストで1点集中でやったほうが効果は高いのです。
もちろん13年前の私と今では違いますから、13年前のほうが時間もかかって本数が多い私に、今の私より3倍の時間をかけて、3倍のお金を払うのはおかしいですよね。効果としては今の私のほうが絶対に高いので。それと一緒です。「本数=治療費」というのが私は鍼灸師としては悲しいです。
③時間で料金が変わる
その次、時間で価格が変わる。
たくさん時間をやってくれたらお金が高いというのは、お客さまからしたらありがたいかもしれません。しかし、おなかの開腹手術をベテランの医者がやって1時間で終わったのに対し、新米がやって5時間かかりました。5時間かかったから5倍のお金は払わないと思います。
他の例えとして、お寿司を食べに行き、ベテランの板前さんがすぐに手際がよく美味しいお寿司を提供してくれるのに比べて、新米の作った時間のかかったお寿司の価値が高いということはないでしょう。それと全く一緒で、施術は慰安行為ではないのです。
④物を売ろう
その次、物を売ろうとする。
本当に必要なものをお客さまに提供しようとしているなら問題ないでしょう。しかし、物販やセールストークに力を入れている院、まず先にお金を考えて、お金儲けのことばかりの院もあります。
当店はおかげさまで繁盛していますが、真剣勝負で改善するか否かを真剣に考えて対応した結果で伸びてきました。ですので、むやみやたらと売りません。
綺麗ごとに聞こえるかもしれませんが、来店してくれるお客さまは友達や親戚、家族など、そういった人たちに提供したり接する気持ちで対応しております。結果的にそのほうが鍼灸院は伸びます。
⑤回数券を勧める
最後は、回数券を勧める院です。これは挙げるのを正直迷いましたが、理由を述べていきます。
ある方が改善するのに絶対に10回は必要だなと思い、「お安くなるからあなたにとってメリットですよ」と言うのであれば、もちろん理解できます。
しかし、とある大手グループ院は先程述べたセールストークで「腰が痛いなら45万円のコースを買ってください」と言われたとお客さまから聞きました。これでは鍼灸師ではなく、セールスマンです。お客さまのメリットを考えてやらないといけませんよね。
おわりに
本日は、「こんな鍼灸院には行きたくない 5選」について解説しました。私個人が考えるものではありますし、勉強熱心な鍼灸師の先生もいらっしゃるとは思いますが、全体的な傾向としては間違っていないはずです。
上記の方法をやらなければ鍼灸院の経営が成り立たない場合もあるのかもしれませんが、鍼灸業界の健全化と普及のためにお話ししました。一つの目安として参考にしていただければ幸いです。