『東洋医学のホントのチカラ 健康の大問題解決SP』を観た感想

人体模型

東洋はり灸整骨院 院長の石丸です。近年では東洋医学を題材にしたテレビ番組が増えてきました。東洋医学を知らない方も、テレビの視聴をきっかけに興味を持っていただけると嬉しい限りです。

そこで今回は、私が最近観た東洋医学をテーマにした番組のなかで、特に印象に残っているシリーズをご紹介します。

みなさんのイメージを壊す東洋医学のホントのチカラ

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2022年1月10日、NHKで『東洋医学ホントのチカラ「健康の大問題 解決SP」』が放送されました。このシリーズは過去に何度も放送しているので、今回見逃してしまった方もぜひチェックしてみてください。

NHKで東洋医学をクローズアップしていただけるのは、本当にありがたいことです。国民のみなさまに、東洋医学の情報を広く知っていただく機会になるのでうれしく思います。

東洋医学は、日本国内でも約1400年の歴史があります。このような歴史を持つ東洋医学を現在でも活用し、不調にお悩みのみなさまを施術できるということは、非常にすばらしいことです。1400年前の遺物は、博物館級の代物といえるでしょう。

みなさまが鍼灸に抱くイメージは、腰や首、捻挫などの運動器系疾患へ作用するものだと思います。もちろん運動器系疾患にも、鍼灸は絶大な効果は発揮します。

日本整形外科学会でも発表されていますが、患者さんが訴える症状とレントゲンなどで撮った画像で診断した原因の箇所は、8割以上合っていません。診断が8割も合わないケースのほとんどは、実は東洋医学で改善する確率が高いといわれています

これは原因となっているものが、慢性症状の場合が多いからです。東洋医学なら、運動器系疾患のほか、すべての慢性症状にも対応できます。

具体的な例を挙げるなら、高血圧です。病院の場合、高血圧で受診をしたら「一生薬を飲んでください」と言われるでしょう。

ほかにも糖尿病や脱毛症、円形脱毛症、慢性鼻炎、アトピー、生理痛、偏頭痛、ぜんそく、婦人科系の疾患の子宮内膜症、不眠症などの慢性症状や西洋医学では対処療法しかないものでも、東洋医学の鍼灸なら対応することができます。西洋医学と比べ、慢性症状を改善するのが得意なのが、東洋医学なのです。

慢性症状も原因不明の症状も体質も改善できる東洋医学

鍼灸

それでは本題の、東洋医学のホントのチカラを視聴した感想をお伝えします。放送では、東洋医学は慢性症状や原因不明の症状を改善できるという説明がありました。

東洋医学なら3ヶ月以上の長期間、身体のあちこちから痛みが出る『線維筋痛症』や大腸が炎症を起こして腹痛をもたらす『潰瘍性大腸炎』、大腸や小腸に慢性炎症を引き起こす『クローン病』、鼻の疾患で全身に不調が起こる『上咽頭炎』、逆流性食道炎、慢性胃炎、過食症、PMS(月経前症候群)、原因がはっきりしない体全体の不調である『多愁訴(たしゅうそ)・不定愁訴(ふていしゅうそ)』なども改善可能です。

例えば、不調の主な訴えが、腰痛だとしましょう。でもその方は腰痛の症状以外にも、頭痛や鼻の不調、末端冷え性、重い生理痛、便秘、不眠症、逆流性食道炎、風邪を引きやすい、高血圧、ぎっくり腰になりやすいといったその他の症状もあるはずです。

実はその他のこのような慢性症状が、腰痛の原因であることも多くあります。東洋医学は全身を診て診断をするため、こうした慢性症状も見逃さず、正しくアプローチすることができるのです。

今回放送された内容は、これらの病気の原因は脳に関係していると話していましたが、こちらは科学的発想だと感じます。発想はいいかもしれませんが、脳へのアプローチで逆流性食道炎が改善されるでしょうか? 腰痛は改善されるかもしれませんが、その他の症状まで改善できるかは疑問が残りました。

現役鍼灸師の経験から言うと、東洋医学のホントのチカラを引き出せるのは、東洋医学の理論に則るからです。病院の場合は、その他の症状を改善するにはひとつずつ専門の科に行く必要があります。

東洋医学だと、全体を診て原因究明とアプローチをする『森を見て木を治す』施術ができます。これこそが、東洋医学のホントのチカラです。身体の内側である体質を改善することで、表に出ている症状(今回の例でいえば腰痛)も改善することができます。

急激に拡大し続ける医療費を減らす救世主は東洋医学

東洋医学

西洋医学である病院は、生死に関わる病の治療が得意分野です。例えば感染症や検査、透析などが挙げられます。

西洋医学は戦争医学が発端なので、銃撃を受けた際の弾痕の引き抜きや縫合、消毒といった外科的な処置や救急救命が得意です。対して日常生活の慢性的な症状への対処は不得意といえます。

現在、医療費は2020年からの新型コロナウィルスの影響で減少していますが、1964年当時から今までを見ると約84倍も膨れ上がっています。これは現代になるにつれ、慢性的な症状を訴える方が増えてきているからです。

西洋医学では改善できない病気が増えたことで、医療費は年々増加しています。少しでも医療費を減らす糸口は東洋医学を知って活用していただくことだと思うので、今後もより一層、東洋医学のホントのチカラについて発信していきたいと思います。

東洋医学を知りたい方は、東洋はり灸整骨院へ

現在はまだ、病気や不調になったら病院を受診するのがスタンダードです。しかし、西洋医学では慢性症状への対応が不得意なため、治る病気も治らない方が多くいらっしゃいます。

東洋医学は慢性症状の改善が得意な歴史のある経験医学です。ぜひ東洋医学の正しい知識を知り、選択肢として入れていただけることを願っています。

東洋医学について詳しく知りたい方は、東洋医学専門の東洋はり灸整骨院までお気軽にご相談ください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

石丸昌志