【鍼灸師が解説】東洋医学による冬の過ごし方について

冬

東洋はり灸整骨院 院長の石丸です。

東洋医学の養生は各季節によって異なります。そこで今回は、本格化している冬をどう過ごしたらよいのかについて、東洋医学の知恵をお伝えしたいと思います。

【動画解説】東洋医学による冬の過ごし方について

石丸院長の解説

陽を養う

早起き

2023年は11月8日が立冬です。毎年11月7日か8日ころが立冬であり、立冬以降が冬の始まりとされています。

冬の過ごし方としては、まず「陽を養う」ことが重要です。冬は寒い時期ですが、この寒さとは陰か陽でいうと陰です。陰の時期に入っていくため、できるだけ陽をとることで陰陽バランスがとれるわけです。

ではどのように陽をとるかというと、陽は太陽からとります。太陽から陽をとるためには早寝早起きを心がけましょう。冬場は太陽が照っている時間が短くなるので、できるだけ早く起きて陽の気を浴びます。反対に夜は日が沈むのが早いので早寝をします。このように自然に逆らわないのが東洋医学です。

腎を養う

お鍋

また、東洋医学では冬は腎に負担がかかる季節とされています。これは西洋医学における腎とは少し異なりますが、冬には負担がかかる腎を養うとよいでしょう。

腎を養う方法はさまざまですが、食べ物では黒豆、黒ごま、黒米などの黒いものを食べるとよいでしょう。そのほかにも海藻や種子類も腎を養う食べ物です。

さらに冬には冬の食材を食べることで体が温まりやすくなるので季節のものを食べるようにしましょう。また、冬になると鍋をする方も多いと思いますが、温かいものを食べることは非常によいと思います。

逆にビールは麦でできており、麦は体を冷やします。冬よりも夏の暑いときに飲むビールの方がおいしく感じるかと思いますが、これはビールが体を冷やしてくれるからです。体を冷やさないために冬場のビールは少し控えた方がよいでしょう。

激しい運動を避ける

筋トレ

最後に冬場は激しい運動を避けましょう。運動自体はよいことですが、激しい運動はオススメしません。なぜなら、運動をすると陽をたくさん使います。つまりエネルギーを発散するので消耗してしまうわけです。ただでさえ冬は寒い陰の季節なので、できるだけ陽を外に出さないようにした方がよいでしょう。

10代、20代の若者や子どもは陽の塊なので有り余る陽のパワーを激しい運動にあてても問題ありません。しかし、40代、50代、60代、それ以降の方は激しい運動を避け、陽のエネルギーを外に出さない方が賢明でしょう。

おわりに

今回は「東洋医学による冬の過ごし方」についてお話しました。冬を健康的に過ごす知恵としてぜひお役立てください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

石丸昌志