東洋はり灸整骨院 院長の石丸です。
今回は「牛乳は体によいのか?」についてお話ししたいと思います。
【動画解説】日本人に牛乳は必要?
現代栄養学では牛乳は体によいとされていますが、東洋医学や自然医学、食養の観点から牛乳についてこれからお話ししたいと思います。
結論からいうと、われわれ東洋医学を扱うものとしては牛乳はあまり体によいものではないと考えています。もちろん賛否両論あるとは思いますが、私がそう考える根拠をお伝えします。
理由1「ラクターゼが少ない」
牛乳が体によくないと考える根拠の1つ目は、日本人には牛乳を分解する酵素のラクターゼが少ないことです。
ラクターゼが少ないために牛乳を飲むとお腹がゴロゴロなる人や下痢をする人も多いです。スーパーなどではお腹がゴロゴロならない牛乳も販売されていますが、そもそも日本人にはラクターゼが少ないために消化不良を起こしているわけです。
なぜ日本人にはラクターゼが少ないかというと、歴史的に日本人は牛乳を飲んでこなかったからです。牛乳を飲んでいないためにラクターゼを持ち合わせていないことを考えると、とくに日本人には牛乳は合わないでしょう。
たとえば、ワカメなどの海藻を食べて倒れる日本人はいませんが、フランス人にはいるそうです。これはなぜかというと、日本人は歴史的に長い期間、海藻を食べていますが、フランス人は歴史的に食べてきませんでした。そのため、海藻に対して体が拒絶反応を起こす体質の方がフランス人にはいるそうです。
これと同様に代々、牛乳を飲んでいない日本人にはとくに牛乳は合わないといえるのではないでしょうか。
理由2「牛乳消費と骨粗しょう症」
2つ目の根拠は、牛乳消費量世界一のノルウェーでは骨粗しょう症患者が日本の5倍であることです。
牛乳消費量世界一がノルウェーであること、そしてそのノルウェーでは骨粗しょう症患者が日本の5倍であることは事実であり、とある説によると牛乳を飲めば飲むほど体内のカルシウムが体外に排出されてしまうそうです。リンとカルシウムが結びつき体外に排出されるそうですが、これがノルウェーで起こっていると考えらえます。
ちなみに日本人はラクターゼが少ないとご説明しましたが、赤ちゃんのときには少量のラクターゼを持っているそうです。これは母乳を分解するためであり、大人になると母乳を飲む必要がなくなるためラクターゼはなくなっていきます。
理由3「ガン患者の増加」
3つ目の根拠は、1995年の日本の死亡原因です。少し古い話になりますが、1995年の死亡原因は下記のとおりです。
1位 | 結核 |
2位 | 脳血管障害 |
3位 | 肺炎・気管支炎 |
4位 | 胃腸炎 |
5位 | ガン |
現在、日本の死亡原因の1位はガンですが、1995年ころからガンが5位に入ってきています。1930年、1920年とさらにさかのぼると、日本ではガン患者は非常に少なかったようです。なぜこうなったかというと、第二次世界大戦後、欧米食が日本に入り食文化が変わったからだと考えられています。これまで米、みそ汁、お茶だった食事がパンと牛乳になったことでガンが増えたという説を唱えている医師もいます。
1920年、1930年にはガン患者はほぼおらず、1955年ころからガン患者が増えたことは事実です。これには1945年に終戦を迎え、日本の食文化が欧米化したことが関係していると考えられているわけです。
理由4「牛乳は毒」
4つ目の根拠は『Milk: The Deadly Poison』という本です。この本はAmazonでも購入できますが、和訳すると『牛乳:死に至らしめる毒』という意味です。
このような本が出版されており、牛乳は死に至らしめるほどの毒だと唱える専門家もいるわけです。
とくに日本人には合わない
これら4つの根拠を加味したうえで、現代医学がいうとおり牛乳は体によいと考える方は飲まれてもいいでしょう。しかし、われわれ東洋医学を扱うものとしては人間、とくに日本人には牛乳は合わないと考えています。
今回は「牛乳は体によいのか?」についてお話しました。参考にしていただければ幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。