院長の石丸です。今回は「あるべき高血圧治療の姿」についてお話したいと思います。
私の主観にもとづいた話にはなりますが、あくまでも西洋医学批判ではなく税金で賄われている医療費について一納税者として意見を述べたいと思います。
【動画解説】理想的な高血圧治療とは?
本態性高血圧と二次性高血圧
一般的に高血圧は本態性高血圧と二次性高血圧にわけられます。
「本態性高血圧」は原因不明の高血圧であり高血圧の90%が本態性高血圧とされています。
「二次性高血圧」は何らかの原因があり、その結果として高血圧になっているものです。二次性高血圧の原因としては下記のようなものが考えられています。
1.腎臓性
腎臓が悪い
2.副腎
副腎から出るホルモンによる
3.甲状腺
甲状腺の機能亢進
4.薬剤
薬剤の副作用
このように二次性高血圧にはいくつかの原因があります。
一生、続く服薬は治療か
しかし、高血圧の90%は本態性高血圧であり原因は不明です。原因不明のために現在の医療では血圧が高いと「高血圧の薬を服用してください」「薬は一生、飲まなければいけません」といわれてしまいます。
これは本当に治療なのでしょうか。私には治療だとは思えません。
本態性高血圧の原因は不明とされていますが、これは科学では不明なだけです。ですので、本当の治療では考えうるすべてのことの聞き取りをすべきです。その聞き取りによって改善していくべきだと私は考えています。
すべての聞き取りから試していく
聞き取りの内容としては下記のようなものが考えられます。
睡眠
就寝は何時か?何時間睡眠か?しっかりと眠れているのか?
食事
何を食べているのか?1日何食なのか?欧米食に偏った食事ではないか?しっかり噛んでいるか?
飲酒
飲んでいるお酒の種類は何か?冬場に体を冷やすビールなどを飲んでいないか?
喫煙
喫煙はするか?タバコは無添加のものを吸っているか?
飲み物
普段、飲んでいるものは何か?(水、お茶、清涼飲料水)
家
日当たりのよい家か?湿気は多いか?鉄筋コンクリート造か?木造か?高層階か?
運動
運動はしているか?過度な運動をしていないか?運動は少なすぎないか?運動の内容は?
ストレス
夫婦関係はどうか?嫁姑問題はないか?子どもとの関係はどうか?職場関係はどうか?
とくに食事や飲酒については、口にするもので体は形成されているためその積み重ねによって血圧が上がっている可能性があります。本当に高血圧を治そうと思うのなら、これらの聞き取りからひとつひとつ試していく必要があるわけです。
本態性高血圧は原因不明なので、その患者様のおかれている環境のすべてを聞き取り、怪しいところを取り除いていくほかに方法はありません。私はこれが本当の治療だと思います。
一納税者としての意見
それにもかかわらず、現在の医療では「高血圧は一生、薬を飲み続けてください」で終わらせてしまっています。これでは患者様を家畜化しているといえないでしょうか。
現在、3,000万人の高血圧患者が毎日、薬を服用し続けています。これは驚くべき数ですが、ここにも税金が使われているわけです。
私は西洋医学批判をしているわけではありません。そうではなく、私も税金を払っている一納税者なのです。納税額の約6割が医療費に使われている納税者として私には意見を述べる権利があると思っています。
聞き取りもせずに永遠に飲ませ続ける薬に私たちの税金が使われていることには納得がいきません。
医療の本質とは
東洋医学では体の機能が下がるから血圧が上がると考えられています。ですので、体の機能アップによって高血圧は改善できるわけです。このことからも高血圧の治療には東洋医学を選択肢のひとつとして考えた方がよいと思います。
しかし、ここでは東洋医学の話ではなく、もっとも問題である患者様の家畜化について異議を唱えたいと思います。原因がわからないからといって高血圧の患者様に一生、薬を飲ませ続けるなど絶対に許せません。
細かい聞き取りを行い、そこから改善に導くことが医療なのではないでしょうか。医療の本質は患者を減らすことにあるはずです。医療費が増え続け、税金が増え続けている現状をどう考えているのでしょうか。
患者様自身が賢くなるべき
私は節制している人と節制していない人が同じ保険料であることもおかしいと考えています。自動車保険でも事故を起こした人は保険料が上がるはずです。安全運転をしている人の保険料が下がるように節制して健康を保っている人の保険料も下げてほしいと思います。
いくら節制していても保険料は収入に応じて一律です。医療費が上がり続けている現状では結果的に保険料も上がっており、これには納得がいきません。
この現状を打破するためには患者側が賢くなるしかありません。自動車保険のように保険を使えば使うほど保険料が上がるシステムであれば患者側も考えるのではないでしょうか。言葉を選ばずにいうと、現状では患者も思考停止しています。患者側の人が自らがどのようにすれば健康になれるかを考えさせてもらえないわけです。
相互扶助の観念やさまざまな例外もあるかもしれませんが、安全運転している人と無謀運転をしている人が同じ保険料ではやはりおかしいと思います。むしろ、医療の本来の目的は全員に安全運転をさせて「病院にこなくてもよい、薬も飲まなくてよい」とさせることでしょう。
日本の未来のために
高血圧の90%は本態性高血圧であり原因不明です。ですので、その治療はひとつひとつ試していくこと以外にないと私は考えています。患者様のおかれているすべての環境をしっかりと聞き取り、怪しいところを排除していきます。そして、その患者様にとってよりよい環境づくりを提案することが本当の医療なのです。
このように病人をひとりひとり減らすことで国力が上がります。医療費が増え続けている現状は間接的に全国民にかかわる問題であり、子どもや孫たちの世代の日本の未来に悪影響です。
私はここまで考えたうえで一納税者として怒っているのだとご理解いただければと思います。
おわりに
今回は「あるべき高血圧治療の姿」についてお話しました。今現在高血圧でお困りの方も、そうでない方も、私の一意見として参考にしていただければ幸いです。
また、高血圧の鍼灸に関しては次のページをご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。