こんな患者さんは嫌われる!?【鍼灸院 院長のぼやき】

嫌われる客

東洋はり灸整骨院 院長の石丸昌志です。

今回は「こんな患者さんは嫌われる」と題してお話ししたいと思います。

鍼灸院とお客さまが良好な関係性を築き、効果的な施術を行うためにも鍼灸院運営側からみたお客さまの迷惑な行為についてお伝えしたいと思います。

【動画解説】こんな患者さんは嫌われる!?

① 遅刻魔

遅刻魔

鍼灸院が迷惑を感じる行為として、まず1つ目は遅刻魔のお客様です。これは鍼灸院としては非常に困ります。

たとえば30分ごとに施術時間を設定していた場合、10分遅れられると次の方だけでなくその次の方も10分ずつお待たせしなければいけません。ほかのお客様にも迷惑になってしまうため、毎回のように遅刻されるお客様は敬遠されると思います。

これは鍼灸院としては永遠のテーマです。もちろん致し方がない場合や鍼灸院側がお客様をお待たせすることも多々あるかとは思います。しかし、1人目のお客様が遅れてしまうと、2人目以降のお客様へのリカバーが難しくなってしまいます。

私個人としては、4人分の予約枠のあとは1枠分のスペースを空けておくことで遅刻にも対応できるような対策をとっています。この1枠がクッションとなり、もし遅刻したお客様がいたとしても次のお客様からは時間通りの施術が可能となるわけです。

以前はすべての予約枠を埋めて施術していました。しかし、私自身の負担に加え、ほかのお客様にも迷惑がかかるケースが増えたため現在は4人ごとに空きをつくるようにしています。また、あまりに遅刻の多いお客様には「時間通りにきてください」とお伝えもしています。

実は私も高校生時代には予約した美容室にいつも10分ほど遅れて行っていました。この話をすると、美容師のお客様から「おそらく遅刻魔認定をされていて、わざと15分前くらいの予約時間を伝えられていたはずですよ」といわれてしまいました。現在、鍼灸院を運営する側になり、本当に遅刻は非常に迷惑な行為だったと申し訳なく思っています。

毎回のように遅刻するお客様は鍼灸院としては非常に迷惑です。信頼関係が失われた結果、しっかりとした施術が難しくなってしまう可能性もあるので5分ほど前には到着していただきたいと思います。

② 度重なる当日のキャンセル

ドタキャン

2つ目は度重なる当日のキャンセルです。

これはホテルや飲食店も同様ですが、そのお客様のために時間と空間を確保しているわけです。鍼灸院によってはホームページに「当日のキャンセルが続く場合にはキャンセル料をいただきます」と書かれているケースもあります。

予約枠がすべて埋まっていた場合に当日キャンセルとなると、ほかのお客様の施術ができたかもしれない時間と空間が無駄になってしまいます。そのお客様のために確保している時間と空間なので、ホテルや航空券の予約と同様だと考えてください。

当然、当日のキャンセルが致し方ない場合はあります。しかし、度重なると話は別です。鍼灸院は家賃や従業員の給料などを支払い、お客様をお迎えするセッティングをしています。フェアな立場として、度重なる当日のキャンセルは控えてください。

③ 無断キャンセル

キャンセル

3つ目は無断キャンセルです。

人間なのでうっかりして忘れてしまうこともあるかもしれません。しかし、無断キャンセルをしたにもかかわらず涼しい顔で何度も再予約の連絡をされるとよい気はしません。

度重なる当日のキャンセルと同様ですが、鍼灸院はそのお客様のために時間と空間を確保しています。無断キャンセルに対するキャンセル料を請求する鍼灸院はほぼありませんが、ホテルや新幹線、航空券であれば全額支払いとなるはずです。

無断キャンセルに限らず、遅刻や当日キャンセルをするお客様の多くは悪意をもってしているわけではありません。私の高校生時代同様にあまり深く考えずに「何とかなるだろう」と思っている場合も多いので、私は無断キャンセルをするお客様には理由を説明したうえで「非常に困るので無断キャンセルはしないでください」とお伝えするようにしています。

無断キャンセルはどの鍼灸院でも困っている問題だとご理解ください。

④ 横柄な態度

横柄な態度

4つ目は横柄なお客様です。

中には「金を払っているから」と横柄な態度をとるお客様もいるかもしれません。しかし、仮にそのお客様の職場に私が客として訪れたとして、私が「金を払っているから」と横柄な態度をしてもよいのでしょうか。

いまだに日本には「お客様は神様だ」とする風潮もありますが、私はおかしいと思っています。立場が変わるたびに客側が横柄な態度をとってもよいわけではなく、常に人対人の関係性なのです。

注文の仕方でビールの値段が変わると話題となった居酒屋さんをご存じでしょうか。「おい、生ビール」の場合は1,000円、「すいません、生ひとつください」は定価と書かれた貼り紙が数年前に注目されました。この居酒屋のオーナーは横柄なお客様ばかりだとアルバイトが辞めてしまうと考えたのでしょうが、お客様、患者様に限らず横柄な人はどこに行っても嫌われます。

相手の気持ちを考えよう!

施術者

鍼灸院が迷惑だと感じ、嫌われてしまう行為を4つ紹介しましたが、これらは鍼灸院に限らず飲食店などにも共通するものだと思います

飲食店などでも相手の気持ちを考えた対応をするとよりよいサービスや心のこもった料理を提供してもらえるでしょう。利用する側がよく考えて行動することでしっかりとした対応が受けられ、メリットも多くなるわけです。

しかし、嫌われるような行為ばかりをしていると、結局のところ損をするのは利用者自身なので気をつけていただければと思います。

石丸昌志