東洋はり灸整骨院、院長の石丸です。
私は23年ほど前に1年ほどオーストラリアに住んでいたことがあります。最近、その頃の友達や住んでいた場所、働いていたところを訪ねたいと思うようになり、少々無理をしてお店を休んで行ってまいりました。
オーストラリア人はとてもフレンドリーだと思います。仲良くなってそのまま家に泊めていただき、次に日本に来た時には私が家に泊める約束をするほど馬があった人もいました。
そうした人や23年前からの友達に聞いたオーストラリアの鍼灸やそのほかのことについて、お話したいと思います。
オーストラリアの鍼灸事情(動画解説)
鍼灸は人気がある
まずオーストラリアでは自然医学への興味が高く、鍼灸もかなり人気があるようです。
東洋はり灸整骨院にも最近、メキシコの院を閉めてまで働くようになったスタッフがいます。
日本では保険制度などの問題もあり、西洋医学(病院)の地位が圧倒的に高くて、東洋医学は本当に効くのか半信半疑というのが現状だと思います。しかし、メキシコやオーストラリアでは西洋医学と東洋医学が同じ高さにあるようです。
例えば、「洋食と和食でどちらが優れているか?」ということにはならないですよね。どちらの料理でもおいしいものはおいしいように、上下の区別はありません。
同じように西洋医学と東洋医学に上下の区別がないのです。東洋医学もかなり人気があると話していました。
ちなみに、以前調べた時には日本の鍼灸免許をそのままオーストラリアの鍼灸の免許に変えることができたはずですが、今は新しく免許を取る必要があるようです。
鍼灸の施術費
オーストラリアでの鍼灸の一回の施術費は100~140ドルだそうです。
2019年現在は円高で1ドルが大体75円ぐらいでしょうか。日本円で計算しても1回の鍼灸施術が7,500円から1万円ということです。1ドル100円のときも多いですが、その場合は1回の施術で1万円から14,000円です。結構高く感じますね。
23年前は日本人の鍼灸師が60ドルで施術していたのを知っています。その時の感覚で言えば5,000~6,000円くらいですから、日本と同じくらいでした。
オーストラリアの賃金と物価
オーストラリアは今、最低賃金が18ドルです。1ドル100円で考えると1,800円ぐらいですね。
平均年収も日本の1.5倍ほどなので、高収入ですね。私のいた23年前は日本の方が収入も高く、オーストラリアで売られている物をみて「安い」と感じていましたが今は正反対です。
物価について
今は収入にともなって物価も上がっているそうで、シドニーやメルボルンに家を買おうと思ったら8,000万円から1億円くらいするそうです。
身近な例ですとコーラは日本なら1缶100円のものが、1缶3ドルから3ドル50セントですので、300円から350円します。1ドル75円で計算しても300円弱ですから、高いですよね。
ビールも日本よりやや高い印象でした。反対にワインは安くておいしい物が多かった気がします。
たばこはなんとひと箱40~50ドルします。1ドル100円で計算すると4,000円から5,000円です。そのため、若者には高すぎるようですが、昔は1箱2ドルほどだったので、その頃から吸っている人たちはなかなかやめられずに吸い続けているようです。23年前も5ドルぐらいでしたから、こんなに高いのは税金のためということでしょうね。
チップの習慣はない
また、オーストラリアはチップがありません。アメリカやカナダは料理の値段と税金に、さらにチップがディナーだと25%から30%請求されます。
個人的にはサービス自体は日本の方がいいと思いますが、チップ制度のせいか過剰にフレンドリーな接客をされるように思います。
オーストラリアは、日本と同じような温度の接客でしょうか。チップがないためか物価は高くても外食費はアメリカの方が高いイメージです。
オーストラリアとスピード違反に厳しい
オーストラリアはスピード違反に厳しいということをご存知でしょうか。日本では80キロ制限のところを100キロ、下手したら120キロで走っている人も見かけますよね。
しかし、オーストラリアでは100キロの表示があればみんなが100キロで走っています。現地の人に聞くと、捕まるときは5キロオーバーでも捕まる、10キロオーバーしたら当たり前に捕まるという話でした。
実際に日本人のドライバーがスピード違反で捕まっているところもみかけましたね。日本の感覚だとつい5キロ、10キロならオーバーしがちですし、国土が広いせいでスピードの感覚がおかしくなるところがあるので、オーストラリアで運転する時は気を付けた方がいいと思います。
ちなみに去年アメリカとカナダにも行きましたが、こちらは日本と似た感じで、少々オーバーしても大丈夫という感覚があるようでした。
コミュニケーションの違い
オーストラリアもアメリカもフレンドリーな人が多いのですが、違う点もあります。
アメリカは人の接し方は、私にとってはストロングな印象です。体が大きいせいもあるとは思いますが、「あなたはあなた、私は私」という感じがあります。
それと比較するとオーストラリアは、あたりがやわらかい感じがありますね。
おわりに
今回はオーストラリアの鍼灸事情、賃金や物価などについてお話させていただきました。
他国の鍼灸や経済状況を見てまわりましたが、今後も日本で東洋医学にまい進し、1人でも多くの方によさをわかっていただきたいと決意を新たにしました。