東洋はり灸整骨院 院長の石丸です。
今回は「春は体調不良の人が増える理由」についてお話ししたいと思います。
【動画解説】春に体調不良の人が増える理由とは?
季節の変わり目
患者様から「やはり寒い時期の方が体調不良の人が多いの?」と聞かれることがよくあります。寒いと冷えから血流が悪くなり体がかたまってしまうため体調が悪くなると思いがちですが、私の経験上、患者様がもっとも増える時期は春です。
立春は春のはじまりといわれており、2024年の立春は2月4日です。2月4日の18日前は1月21日ですが、この18日間を土用といい冬から春へのつなぎ目になります。この土用が1つの関門であり、季節の変わり目のため体調を崩す人が増えてきます。
1月21日以降の冬から春にかけては頭痛やめまい、坐骨神経痛など「何か調子が悪い」と感じる人が増えてくる時期です。
土用と木の芽時
その後、季節の変わり目である土用を過ぎ、立春から3月20日の春分ころまでを木の芽時といいます。昔からこの木の芽時には体調を崩す人が多いといわれており、本格的に体調不良の人が増える時期になります。
このように季節の変わり目である土用と立春以降の木の芽時には体調を崩しやすくなるため、1月21日から3月20日ころまでがもっとも患者様が増えるわけです。またこの時期には毎年、同じような患者様が同じようなタイミングで電話をしてくる傾向にあります。
体調不良の原因は「春」
私はこの体調不良は完全に気候のせいだと思っています。ですので、たとえばめまいがするからと耳鼻科に行き、耳の中をのぞかれても原因はわかりません。同様に腹痛で胃腸科に行っても、坐骨神経痛で整形外科に行っても原因がわからないはずです。
なぜかというと、その体調不良の理由が春だからです。これは西洋医学にはない東洋医学だけの考え方です。もし1月21日から3月30日までに「何か最近ちょっとおかしいな」と感じたとしたら、それは春が原因である可能性が非常に高いです。これは私が毎年、感じていることです。
肝と血のめぐり
東洋医学では春は五臓六腑の「肝」と関係します。これは西洋医学の肝臓とは異なり、東洋医学の肝は全身の血液のめぐりを担当しています。
春になると肝が不安定になるため血のめぐりが悪くなります。血のめぐりが悪い状態を蛍光灯にたとえると「電気がきていない状態」なので蛍光灯は点かなくなります。このように血のめぐりが悪いことでいろいろとおかしくなってしまい、体調不良の患者様が増えるわけです。
東洋医学では体は血のめぐりによってすべてが働いていると考えられています。ですので、血のめぐりが悪いと蛍光灯に電気が届かずさまざまな症状が出てしまいます。
まとめ
春に体調不良の人が増える理由をまとめると下記のとおりです。
- 春になると血のめぐりが悪くなるため、さまざまな体調不良が出てくる
- 体調不良が増える期間は1月21日から3月20日の春分のころまで
- この時期に体調不良を感じた場合は春が原因である可能性が高い
もし病院で体調不良の原因がわからない場合や対症療法の薬のみを処方された場合は東洋医学を選択肢のひとつとして考えてみてはいかがでしょうか。
今回は「春は体調不良の人が増える」についてお話しました。最後までご覧いただきありがとうございました。