現代の日本では、多くの人が肩こりで悩んでいると思います。
最近では、未就学の幼児までもが肩こりを訴えているようです。子供は大人ほど筋肉が出来上がっていないために、肩こりが悪化しやすいとのこと。
街を歩くと
- マッサージ
- カイロプラクティック
- 整体
などの看板が至るところに出ています。しかし、それらの施術院へ行っても一向に肩こりがよくならないケースも少なくないでしょう。
ですがご安心ください。東洋医学専門の鍼灸院である当院なら、肩こりを根本原因から改善することが可能です。
今回は、東洋医学が考える肩こりの原因について、東洋医学の話を交えてお話させていただきます。
肩こりは日本人だけ?
以前、「肩こりという症状は外国にはない。」という話を聞いたのですが、実際に肩こりがどういうものかを外国人に説明してはじめて、ほとんどの人が自分の肩こりに気づくのだそうです。
つまり、国民病ならぬ世界病なのかもしれませんね。
肩こりの原因
肩こりの原因は、
- 骨のゆがみ
- 筋肉疲労(酸素不足によって疲労物質の乳酸が作られて起こる)
- 硬くなった筋肉が抹消神経を圧迫するため
などと言われることが多いのですが、本当にそうなのでしょうか。
それなら、同じような仕事をしていても、肩こりをあまり感じない人がいるのはなぜなのでしょうか。
肩こりの原因は「不通促痛」
東洋医学では、いわゆる「凝り」という症状に対し、「不通促痛(ふつうそくつう)」という考え方をします。「(気血)が通っていないので、痛みが出る」ということです。
「気」とはエネルギー、「血」は血液と考えれば分かりやすいと思います。
気には血液を循環させる機能がありますから、「気血が通っていない」とは西洋医学的にいうと「血行不良」のような意味です。
デスクワークやパソコンを長時間やっていても肩がこらない人とバリバリとこってしまう人の違いは、この「気血の流れが良いかどうかの差」なのです。
また気血の流れが良い人は、流れが滞りそうな時には無意識のうちに伸びをしたり歩き回ったりと、自然に流れを良くすることができます。しかし、気血の流れが悪くなると感覚が麻痺し、気血の流れがさらに悪くなっても痛みという感覚しかわからなくなってしまうのです。
東洋医学では、気血を流すポンプの機能を取り戻し、丈夫なポンプを作り上げることで肩こりを治していきます。
東洋医学は対症療法ではない
マッサージや整体は経絡を利用することもあり、それらが東洋医学と思っている方が多いです。しかし、「痛む部分に直接施術を行い、痛みを取る」という方法は対症療法ですから、東洋医学ではありません。
マッサージや整体をすると、その時には気血の流れがスムーズになるので非常に楽になりますが、肩がこるという現象の根本原因はそのままですから、すぐに元に戻ってしまいます。
東洋医学はあくまでも患者さんの体全体をみて施術を行います。肩こりだからといって肩だけを施術するとは限りません。
東洋医学では根本の原因を探し出し、気血を流すポンプの力が最大限生かせるようにしますので、肩こりそのものがなくなっていくのです。
西洋医学の治療法
また、西洋医学(病院)では肩こりは整形外科の範疇になりますが、レントゲンを撮られ、
- 湿布
- 電気
- 牽引
などを行うのが一般的です。
しかし、これらの方法では肩こりはよくならないし、経験済みの方も多いでしょう。
牽引
この牽引は古代ギリシャ時代からあったといわれてますが、英国では施術効果がないと判断されており、日本の整形外科でも行わないところが少しずつ増えています。
ブロック注射
整形外科では、痛みがひどい時にはブロック注射を行うことがあります。痛みの原因となる神経やその周辺に麻酔注射をし、痛みを抑えたり血行を良くする作用があります。
筋肉の緊張を緩めるため血流が良くなり、その後の痛みも出にくくなるとされていますから、一定の効果があるのでしょう。
しかし、痛みを感じなくなっただけで、実際には痛みはありますし、原因に対する追究は全くありませんから、麻酔が切れたらまた痛くなることもよくあります。
肩こり以外の症状も確認
通常、肩こりに悩んでいる人は他の不快な症状にも悩んでいるものです。
- 腰痛
- 手足の冷え
- 目の疲れ
- 頭痛
- 胃腸の不調
- 生理痛
- 生理不順
などが多く、すべて気血が滞っているために起きる症状です。
東洋医学では、「肩をほぐす」のではなく、全身の気血をスムーズに通すための鍼灸施術を行います。
そのため、施術が進むごとに肩こりと同時に他の症状も改善していくのです。
東洋医学による肩こり改善法 解説動画
肩こりについてお話させていただいた下記の動画もぜひ参考にしてみてください。
おわりに
肩こりは病気という認識がないため、ほとんどの人がそのまま我慢しているか、マッサージや整体に通って一時的に楽にするだけです。
しかし、東洋医学では肩こりも未病、つまり放置すると病気になるであろう状態と捉えます。気血の流れが悪く、ポンプが正常に働かない状態が続けばどんどん体が弱り、重大な病気を引き起こしかねません。
肩こりが辛い方は、何らかの病気が発症する前に、東洋医学専門の鍼灸施術を受けることをお勧めします。
肩こりは体が発するシグナルです。そのシグナルを丁寧に読み取り、根本原因からアプローチする東洋はり灸整骨院にぜひご相談ください。