「四十肩・五十肩を疑ったとき、どこにかかればいいの？」
とお悩みの方も多いかもしれません。そして、体調不良の際、東洋医学が有効なことはあまり知られていません。
今回は四十肩・五十肩の症状から東洋医学との関係、鍼灸施術についてをお話しします。
四十肩・五十肩とは
四十肩・五十肩は必ずしも40代・50代の年齢で起こるわけではなく、その年代に起こりやすいという意味での通称です。
西洋医学（病院）での正式な疾患名は、肩関節周囲炎。
- 肩が上がりにくい
- 動かしにくい
- 動かすと痛みが走る
などの症状によって、着替えや入浴などの日常生活に支障をきたします。一般の方にもなじみ深い病気ですね。
四十肩・五十肩の不快な症状
四十肩・五十肩は、肩関節の動かしづらさや痛みが主な症状です。症状が激しい方は、少し肩を上げるだけで激痛をともなうこともあります。
関節を動かせる範囲を関節可動域と呼びますが、四十肩・五十肩を発症するとこの関節可動域が極端に制限されます。
- 腕が上がらないため着替えがしにくい
- 髪結い動作（髪をブラッシングするようなしぐさのこと）ができない
- 関節可動域が狭まるために、パソコンのキーボードに手を載せることができない
など、家事や仕事に支障が出ます。
こうした症状が数年に渡り表れては消失することを繰り返します。
西洋医学は対症療法？
肩の痛みや動かしづらさを自覚した時、多くの方は整形外科クリニックや整骨院へ行かれるでしょう。
実は四十肩・五十肩の治療は、西洋医学（整形外科や整骨院）が最も不得意とする疾患の一つとも言われています。
骨そのものには異常がないため、レントゲン検査・MRI検査をおこなっても、画像診断上では異常は発見されません。形態的な異常が確認できない以上、病気が認められないため、西洋医学でできることは限られてしまいます。
したがって、
- 消炎鎮痛作用のある湿布を貼る
- 痛み止めや筋弛緩剤の服用する
- 痛みを和らげる注射を施す
といったことが中心になります。
これらは「対症療法」という場当たり的な治療であり、薬の服用には副作用が伴うこともあります。
東洋医学で根本的な改善を！
東洋医学の大原則に、不通促通（ふつうそくつう）という言葉があります。「通っていないと、痛みを促す」という意味です。何が通っていないかというと、「ツボ（経絡）に流れるはずの気・血・水」です。
東洋医学は「ツボ（経絡）に流れるはずの気・血・水」の流れを改善する原因療法です。
東洋医学の視点では、四十肩・五十肩の原因は、肩の経絡に気・血・水の流れが通っていないことによる、激痛や関節可動域制限の出現と捉えます。
まず、ここで東洋医学での重要語をおさらいしておきましょう。まず、「気・血・水」についてです。
気・血・水
人の身体を構成し、全身を巡る3つの要素、それが「気・血・水」です。
「気」とは、生命のエネルギーのこと。元気、気力などの「気」です。 神経機能をさすと言われています。
「血」は、言わずもがな、血液のことです。全身を巡って栄養を運びます。
「水」は、血液以外の体液をさします。 身体の水分の代謝や免疫系などにかかわっています。
「ツボ・経絡」とは？
経絡とは、東洋医学において重要とされる経穴（けいけつ）の機能的な連絡系を指します。
人の身体だけに存する気と呼ばれる生体エネルギーを流すルートのことで、経絡は全身で
- 正経12 （せいけい、通常の経脈のこと）
- 奇経9 （正経に対して特異な性質を持った経脈のこと）
あり、この正経12の経絡に、経穴が365個あるとされています。
ツボとは、経絡上に存在する経穴の一般的な名称です。
東洋医学では、体表の特定のツボに指圧や鍼、灸などで刺激を与える事で、体調の調整、諸症状の緩和をはかっています。
肩だけに注目しない東洋医学の鍼灸施術
東洋医学では、四十肩・五十肩の症状を肩という局所部分だけの症状ととらえてはいません。肩という一部分だけに着眼点を置かず、全身をみて施術していきます。
気・血・水の流れが滞ることによる他の症状は、
- 鼻炎や花粉症になる
- 肌が乾燥する
- 風邪を引くと喉が痛む
- 咳が長引く
- 手足が冷えやすい
- 手足に汗をかきやすい
- 眠りが浅い
など、さまざまです。
東洋医学では、肩のツボ（経絡）への気・血・水の流れを改善し、全身症状を改善させることを目的に鍼灸施術を行います。
四十肩・五十肩についての動画解説
東洋医学による四十肩・五十肩の改善法についての動画や患者さんとの対談動画もございます。
肩の症状でお悩みの方はぜひご覧ください。
①「四十肩・五十肩の症状」解説動画
②四十肩・五十肩を改善した女性にインタビュー
③四十肩・五十肩の夜間通を改善した男性にインタビュー
おわりに
東洋医学は、4000年以上の経験に裏付けられた医学です。歴史に裏付けられた医学には嘘がありません。
西洋医学はわずか数百年の歴史しかないため、今だ人体実験中であり確立されていない治療法がほとんどです。そのため、病を治しても、本来の人の身体を治し、正常にするところまで至っていません。
四十肩・五十肩でお困りの方は、ぜひ東洋医学専門の鍼灸院へお越しください。
根本原因にアプローチし、困っている症状を改善するために、東洋医学は最適です。自信を持ってお勧めします。