東洋医学による腰痛改善法とは?

腰痛

「二本足で立ち、歩行する限り、腰痛に苦しむのが人間の宿命」といわれています。

実際、東洋医学を専門とする当店には、腰痛の症状を訴える方が多数来店されていますし、当店以外の鍼灸院でもその施術内容には必ず腰痛が挙がっています。そんなところからも、腰痛に苦しむ方がいかに多いかをうかがい知ることができます。

何となく腰が痛い、違和感があるといった段階では、自分で腰を揉んだり叩いたり、器具などを使って何とか改善しようとしますが、そういった手段でよくなることはまずありません。自分ではどうにもならないと病院などに通い始めても、痛みがなくなるのは一時的なこと。すぐに痛みがぶり返したという方が少なくないでしょう。

そこで今回は、東洋医学で腰痛を根本から改善する方法についてお話しします。

東洋医学が捉える腰痛 (動画解説)

西洋医学における腰痛とは

レントゲン

西洋医学(病院)において、腰痛がある場合、西洋医学では整形外科にかかることになります。腰痛は主に、筋肉や神経、骨の障害とされていて、背骨とその中の神経が圧迫などによって変形し、痛みが生じるのです。

腰痛として分類される疾患には、以下のようなものがあります。

  • ぎっくり腰
  • 椎間板ヘルニア
  • 坐骨神経痛
  • 腰部脊柱管狭窄症
  • 腰椎分離症
  • 変形性腰椎症

「病名」に即した検査方法

レントゲン

西洋医学では、どういった姿勢で腰痛があるのかを確認したのち、考えうる「病名」に即したかたちで検査を行っていきます。

膝蓋腱反射(しつがいけんはんしゃ)

  • 脊髄癆(ろう)
  • 脊髄前角炎
  • 多発性神経炎、脚気(かっけ)

などの病名が疑われる際の検査を膝蓋腱(しつがいけん)反射と呼びます。これは、膝の下を槌などでたたき、足が前方に跳ね上がるかどうかを調べるもの。筋肉が収縮せず、足が前方に跳ね上がらないような場合は、先に挙げたような疾患であるとされます。

レントゲン

脊椎のゆがみや骨折、ひびなどが疑われる場合、レントゲンを撮ることになります。椎間板ヘルニアなどの検査にも用いられますが、レントゲンでは筋肉や神経の状態などはわかりません。

MRI、CT、造影検査

MRI、CT、造影検査では、筋肉や神経の状態も判明します。このため、より詳細な直接原因を調べることが可能です。

ただし、MRIやCTなどの設備がすべての整形外科に備わっているわけではありません。こうした設備がない場合は、レントゲンだけで判断されたり、大病院での検査に回されたりするケースが多く、身体的・経済的な負担になることもあります。

また、レントゲン検査で骨に異常がないと判断された場合は、どれほど痛みがあったとしても、鎮痛薬や湿布を処方されて終わることが多いのが実際です。その一方で、骨に異常が見つかっても痛みを感じない方もいて、骨や神経の状態が腰痛の原因であるとも言い切れません。

東洋医学に含まれないもの

東洋医学と西洋医学

西洋医学での検査・診断に満足できず、東洋医学での改善をお考えの方がよく誤解されることがあります。それは、

  1. 整骨院
  2. 整体
  3. マッサージ
  4. カイロプラクティック

などが東洋医学だということ。これらは実際、東洋医学には含まれていません。

また、鍼灸院の中にも、健康保険が適用されないケースがあります。健康保険が適用されるためには、

  • 「以前同じ病気で医師の治療を受けており、同意書を書いてもらっている」
  • 「健康保険が適用される疾患である」
  • 「保険対象外となる、慢性化した疾患ではない」

といった条件に即していなければならないからです。

腰痛や四十肩・五十肩、神経痛などは健康保険が適用されますが、あくまでも西洋医学的な治療に限られているため、全身の状態から判断されるわけではありません。腰痛の場合であれば、腰とその周辺だけを見て判断されることになります。

東洋医学における「不通促痛」の大原則

東洋医学

東洋医学の大原則に、「不通促痛」(ふつうそくつう)という考え方があります。これは、「気血の流れが滞ることで痛みが生じる」というもの。どの部位が痛むにしても、この大原則が当てはまります。

「気」とは現代でいうところのエネルギーのことで、生命力のこと。「血」は、西洋医学でいう血に近いもので、全身に栄養を送り、潤す作用があります。ただし、西洋医学との違いは、血が脾胃(ひい)や腎、小腸などから作られると考える点。骨髄で作られるとする西洋医学とは異なります。

この「気血」が枯渇したり流れが滞った状態が「不通」で、そのサインとして痛みを発する。これが「促痛」なのです。

生命力の底上げを目指す東洋医学

石丸昌志

身体全体の調和を取れば気血は自ら正常に流れる――西洋医学では、このように考えます。

しかし、身体全体の調和を取るというのはそう簡単なことではありません。マッサージやストレッチ、牽引などをすれば骨盤や筋肉、神経の歪みが治り、一時的に気の流れがよくなって痛みが緩和されることもありますが、それは力で無理やりゆがみを整えているだけ。内部から調節できるようになったわけではありません。一時的な緩和に過ぎないため、翌日にまた痛みがぶり返すといったケースがあるのです。

本来の東洋医学が目指すのは、お客さまの弱い部位を見極め、施術によって気血を流し、ポンプを正常に作動させること。こうすることで、他の力を借りなくても気を全身にまわせるようになり、「不通促痛」の状態が解消されるのです。

東洋医学は、弱った身体を元気にすることはもちろん、体質そのものを改善するためのものです。表面に現れた現象を病気としてでなく、五臓六腑の異常を訴えるサインとして捉え、根本的な改善を目指していきます。その結果、全身の気血の巡りが改善し、生命力の底上げが可能になるのです。

【対談動画】慢性腰痛を改善された男性にインタビュー!

※施術効果には個人差がございます。

おわりに

石丸昌志

腰痛にお困りの方は、全身の気血の巡りが悪くなっているのかもしれません。一時的な痛みの解消だけでなく、根本的な解決をお望みなら、ぜひ一度東洋医学を専門とする鍼灸をお試しください。

東洋はり灸整骨院では、お一人おひとりの全身の調和を整え、本来の健康を取り戻すお手伝いをさせていただいております。

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