東洋はり灸整骨院の石丸です。
今回は、東洋医学が考える「偏頭痛」についてお話させていただきます。
偏頭痛とは?
偏頭痛は特に女性に多いとされる頭痛です。頭の片側または両側の血管がドクンドクンと音を立てているのが聞こえるような痛みで、週に数回、または月に1~2回の頻度で起こります。
あまりの痛みに寝込んでしまったり、何も手につかないなど、日常生活に支障をきたすこともあります。
頭痛薬があまり効かず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
薬では症状はよくならない?
偏頭痛でお悩みの方が、最初に手を伸ばすのが解熱鎮痛剤でしょう。
ドラッグストアのチラシにも、毎週のように大手メーカーの痛み止めの特売が掲載されていることからも、たくさんの人が購入しているのがわかります。
しかし、段々効果がなくなっていき、メーカーを変えたり飲む量を増やしてしまうことも少なくないようです。さらに効かなくなった場合、病院へ行かれるでしょう。
一般的な治療法
西洋医学(病院)では「頭が痛い」という症状に対し、脳の異常を真っ先に疑い
- レントゲン
- CT
- MRI
などで検査します。
そこで異常が見つからないと、「原因不明のまま市販のものより強力な鎮痛剤を処方して終わり」というのが現状です。
「頭痛の原因を考えることもなく痛みだけ止めれば良い」という考え方を患者側も医療提供者もしているわけです。本当にそれでよいのでしょうか。
頭痛の原因
西洋医学では、痛みを引き起こす原因はプロスタグランジンという物質だと考えられています。これが何らかの原因で発生すると炎症を引き起こし、痛みや熱の原因となります。そのため、プロスタグランジンの合成を抑える働きがあるアスピリンやイブプロフェンなどの成分が頭痛薬に配合されています。
もう一つの成分が、痛みを感じる神経が脳に情報を送らないよう、ブロックする働きがあるもので、アセトアミノフェンなどがそれにあたります。
そのほか、血管を収縮させるカフェインや、鎮静睡眠作用があるブロムワレリル尿素なども使用されることがあります。
薬のリスク
しかし、これらの薬はすべて対症療法でしかなく、胃腸障害や発疹(ほっしん)などの副作用があります。
ブロムワレリル尿素に至っては、睡眠作用が自殺を引き起こすとして、アメリカでは医薬品に使用することが禁止されています。西洋医学の最先端を行くアメリカで禁止されているものを、日本の西洋医学界が使用し続けているというのは、とても恐ろしいことだと思いませんか。
東洋医学と西洋医学の違い
東洋医学では、「痛みは体が異常を訴えているサイン」と捉えます。痛みの部分そのものではなく、経絡でつながっている臓器が何らかの異常を起こしているのです。
患者さんのカウンセリングをすると、
- 眼精疲労
- 睡眠不足
- 生理痛
- 冷え性
など、頭痛以外の症状を持っていることがほとんどです。
そういった症状をすべて聞き出し、そこから何が根本原因かを探り、全身をみるのが東洋医学です。
西洋医学は部分だけをみる
西洋医学の場合、頭痛は、
- 「頸椎のずれ」
- 「脳血管の異常」
- 「首や肩、背中の筋肉が固まっている」
などが原因とされます。頭とその周辺しかみないのです。
それが直接の原因であることは確かですが、
- 「なぜ頸椎がずれたのか?」
- 「なぜ脳の血管が異常を起こしているのか?」
までは精査することなく、牽引やマッサージ、痛み止めなどの対症療法を行って終わりです。根本原因に目を向けていないので、何度でも同じ症状がぶり返しやすいのです。
偏頭痛は水はけをよくしよう
偏頭痛のキーワードは「湿」です。湿というのは、水分が滞留している状態と考えればいいでしょう。
- 季節の変わり目に頭痛が起きやすい
- 頭痛が始まってしばらくすると雨が降る
- 低気圧の時や台風が近づくと頭が痛くなったりだる重くなる
といった症状を訴える方は多いものです。
東洋医学では、環境(季節・天候・気圧など)と人体には深い関係があり、環境の水が多すぎると体に悪影響を及ぼす水毒(すいどく)という考えがあります。
体内の水はけをうまくできないと、頭痛が起きやすいのです。そこで、東洋医学では、水はけをコントロールできるような体づくりを目指し、頭痛の改善を目指します。
実例:様々な偏頭痛の症状
偏頭痛で来店した患者さまの例をいくつか挙げましょう。
Aさん
偏頭痛のほか、眼精疲労に悩まされている。社会人になってから、ドライアイや視力低下がひどくなった。
Bさん
睡眠不足の時に必ず偏頭痛が起きる。鼻炎や花粉症などのアレルギー性疾患がある。寝つきが悪く、睡眠も浅い。
Cさん
ものすごい冷え性で、夏でも素足ではいられない。生理痛がひどく、偏頭痛も生理中によく起こる。生理不順気味。
Dさん
偏頭痛のほか、風邪を引くと必ず鼻がつまり喉が腫れ、咳もひどくなる。
Eさん
アトピー性皮膚炎がひどく、一年中肌が乾燥してかゆみに悩まされている。
偏頭痛の施術を希望して来店された方に症状をお聞きしていくうちに、このように様々な症状が併せて起きていることがわかってきます。
- 鼻の症状(鼻炎、花粉症、蓄膿症、鼻づまり)
- 皮膚の症状(乾燥肌、吹き出物)
- 呼吸器系の症状(気管支炎、肺炎、喘息)
などを持っている方も多くいらっしゃいます。
このように、一人ひとりすべての不調を聞き出し、それをつなげて大元の原因を見つけ、施術するのが東洋医学です。
偏頭痛が女性に多い理由
偏頭痛は女性に多く、男性の3~4倍ほどといわれています。
また、偏頭痛に悩む女性のほぼ半数が、偏頭痛と生理に関係があると答えています。特に生理の2日前から3日目あたりまでに偏頭痛が起きることが多いようです。
そこから、西洋医学では偏頭痛は女性ホルモンの量の変動が原因だと考え、偏頭痛が起きやすい時期にはエストロゲンが急激に減少することから、エストロゲンの投与によって偏頭痛を抑え込もうとすることがあります。いわゆるホルモン治療で、ピルなどを処方します。
しかし、東洋医学ではホルモン治療も対症療法であると考えます。なぜなら、その時期に全く偏頭痛を感じない女性も存在するからです。
東洋医学ではホルモンの分泌量をコントロールする機能が衰えていることが原因と考え、その機能を高める鍼灸施術を行います。それによって生理痛や生理不順が改善され、同時に偏頭痛も改善していくのです。
婦人科系の症状に有効とされる経絡や漢方によって
- 腰痛
- 肩こり
- 冷え性
などが改善される女性も多く、悩まされていた諸症状が婦人科系の機能低下が原因だったこともよくあるのです。
東洋はり灸整骨院の実績
東洋医学は、即効性を求めません。そのため、鎮痛薬を服用した時のように「10分後には痛みが遠のいた」ということはありませんが、持続性があり、多くの方が頭痛を根本的に改善しています。
当店で鍼灸施術を受けていただいた偏頭痛の女性の方は、ほぼ100%と言っても過言ではないほど改善しています。
男性の場合は5%程、施術の効果がない方がいらっしゃいます。原因は不明ですが、おそらく偏頭痛の原因の多くが女性ホルモンによるものだからと考えています。それでも、95%の改善率はかなりいい数値だと自負しています。
※効果には個人差があります。
偏頭痛に関する解説動画
当店で頭痛を改善されたお客様との対談
おわりに
西洋医学では、偏頭痛のメカニズムは血管の拡張、あるいは三叉神経への刺激によるものではないかとされています。しかし、仮説の域を出ず、なぜそうなるのかという根本の原因を追求することなく、対症療法で済ませてしまうことがほとんどのように感じます。
東洋医学では、偏頭痛を引き起こす根本の原因を全身の症状を元に特定し、総合的に施術します。
4000年にわたる経験に裏付けられた東洋医学の施術を、ぜひ当店で受けてみてください。
偏頭痛の根本の原因を探り、痛みのない毎日を過ごせるようスタッフ一同サポートいたします。ぜひ一度ご相談ください。