肩こりは悩んでいらっしゃる方が多いわりに、放置している方も多いようです。もちろん、あまりの痛みに寝込んでしまうほどであれば病院へ行かれると思いますが、自分なりに原因がわかっているとあきらめてしまうものですね。
- 「1日中パソコンに張りついているから仕方がない」
- 「スマホの見すぎが原因だとはわかっているんだけど…」
と思っている方も多いのではないでしょうか?
湿布薬や肩もみで症状が軽くなることを期待しながら、
- 「他に簡単な方法はないのか」
- 「自宅で数分やればいい方法を知りたい」
と考えている方もいらっしゃると思います。
そこで、今回はたくさんある肩こりのツボの中でもわかりやすい「大椎(だいつい)」というツボについて解説いたします。
すぐに効果が出るツボとも言われていますので、ぜひ肩こりのセルフケアに取り入れてみてください。
大椎の場所と刺激方法
肩こりを改善する大椎の場所と刺激方法をご紹介しましょう。
大椎は7個ある首の骨(頸椎:けいつい)の7番目とその次の骨の間にあるツボです。
ツボの位置を捉えることを「ツボを取る」といいます。大椎のツボの取り方は簡単です。
まず、首を前に曲げると、後ろの首と背中の境目あたりにボコッと大きく出っ張った骨があると思います。これが頸椎の7番目の骨で、大椎はこの7番目の骨とその次の骨の間になります。指一本分くらいのスペースがあるのがお分かりになると思います。
このツボは、肩こりだからといって触れただけで刺激や痛みが走ることはありませんので、一般の方でも比較的はじめやすいでしょう。
大椎(だいつい) 動画解説
詳しくは以下の動画をご覧ください。
大椎にはお灸が有効
お灸
大椎には特にお灸が有効です。今は手軽なお灸が市販されていますので、ぜひチャレンジしてみてください。
指圧
指圧という方法もありますが、自分で押すとあまりうまく力が入りませんので、ご家族や友人に後ろから押してもらうか、位置の感覚をつかんで指圧棒などで押すといいでしょう。
人間の感覚はすごいもので、何度かツボを押しているうちにその位置を感覚的に捉えられるようになります。迷うことなく指がピタッとツボを取れるようになりますから、できるところは自分の指で刺激してみることをお勧めします。
指圧する際の注意点
なお、注意点があります。
指圧をする場合、首に痛みがある方や頸椎症、頸椎椎間板ヘルニアの方は刺激が強すぎないよう、弱めに押してください。また、万が一気分が悪くなったらすぐに中断し、ゆっくり休んでくださいね。
ドライヤー
もう一つお勧めの方法が、ドライヤーを使用して大椎を刺激する方法です。中温程度のドライヤーの風を大椎にかけるのです。
皮膚がじわじわと熱くなっていき、お灸と同じ効果が期待できます。
東洋医学の真髄とは
肩こりの原因は様々です。この大椎の刺激だけで肩こりの症状を改善するのは難しいかもしれません。直接の原因は肩の筋肉が硬くなったり、血行が悪くなったりすることですので、それを引き起こした根本原因を探らなくてはなりません。
肩こりで悩む方のカウンセリングをすると、肩こり以外の他の症状を併せ持っていることがほとんどです。
- 喘息気味
- アトピー
- 生理痛
- 生理不順
- 冷え性
- 鼻炎
- 胃腸障害
- 抵抗力がなく風邪やインフルエンザにかかりやすい
など様々な症状があります。
これらの原因をすべて把握して根本原因を追求し、不調の大元へアプローチするのが東洋医学です。そのため、鍼灸施術が進むにつれて肩こりと同時にほかの不調も改善していくのです。
大椎は他の症状にも有効
大椎が肩こりに有効なツボとご紹介しましたが、「風邪かな?」と思った時点で大椎を刺激すると、それだけで良くなることもあるほど有効です。また、風邪を引いてしんどい時や鼻水が止まらない時に、大椎にお灸してもらうととてもスッキリします。
特に冬など、シャワーを大椎にあてると湯冷めしづらく、風邪の予防にもなります。ぜひ試してみてください。
肩こりになりにくい体へ
「大椎」への刺激は肩こりによく効きますが、あくまで対症療法です。
肩こりの根本原因に働きかけているわけではないので、これだけで肩こりから根本改善することはありません。「肩こりを辛いな」と思った時の窮余の策だと思ってください。
大事なのは、根本的な改善です。
「ツボ」という言葉が独り歩きし、ツボさえ刺激すればいいと考えている方もいらっしゃるようですが、東洋医学は「痛みがなくなればOK」という医学ではありません。
肩こりをはじめ、生理痛や腰痛、頭痛など、すべての痛みから解放された健康な体を目指す医学なのです。
おわりに
肩こりや首の痛みに効果が高いツボ「大椎」は風邪や鼻づまり、高血圧の症状にも有効とされていますので、ぜひ覚えてくださいね。
しかし、
- 肩こりの症状を根本改善したい
- 再発しない身体にしたい
- 他の気になる症状もよくしたい
とお考えでしたら、東洋医学専門の鍼灸院へ行かれることをお勧めします。
当店でも肩こりに悩む方も多数来店されますが、肩こりの症状がなくなるだけでなく、顔色がどんどん良くなり、お肌にもハリが出てくるなど全身が健康になっていきます。
当店で一緒に、肩がこらない体作りをしませんか?
国家資格を持つ鍼灸師が施術いたします。ぜひ一度ご相談ください。