化学物質過敏症について

洗剤や芳香剤、アルコール消毒剤など、わたしたちの生活には化学物質が含まれているものがたくさんあります。

通常であれば気にも留めない化学物質ですが、なかには化学物質が原因でさまざまな不調が現れる方がいらっしゃいます。しかし、日常生活から化学物質をすべて排除するのは難しく、現実的ではありません。

そこで本日は、東洋医学の視点から「化学物質過敏症」の改善法についてお話ししたいと思います。

化学物質過敏症でお悩みなら東洋医学を！

化学物質過敏症は、化学物質に接触することにより頭痛やめまい、疲労感などを引き起こす病気です。まだ知名度も低く、自宅以外の環境の改善が難しいため、お悩みの方も少なくありません。そんな化学物質過敏症ですが、結論からいうと東洋医学的な施術を行えば改善する方は多いと思います。

東洋医学とは主に鍼灸、漢方、あん摩マッサージなど、古くから伝わる伝統医学です。実際、伝統鍼灸を扱う当店のお客様も、施術で化学物質過敏症を改善された方がたくさんいらっしゃいます。

病院(西洋医学)だと原因がわからなくて治療ができない、治療法が確立されていないというケースも多々あるのが現状です。どこに行っても改善されない化学物質過敏症にお悩みの方は、東洋医学という門を開いていただければと切に思います。

化学物質過敏症の原因

西洋医学の場合

まずは西洋医学的な化学物質過敏症の原因ですが、洗剤・柔軟剤・食品添加物などによる「多彩な不定愁訴を呈する症候群」とされています。要はその人の身体に化学物質が付着したり、体内に入ったりすることによって過剰な反応を起こし、さまざまな症状が出てしまうわけです。

「不定愁訴」と書きますけど、多彩な不定愁訴というのは「定めることができない訴え」という意味なので、いずれにしても原因が分からないので治療法がありません。

そのため病院を受診しても、「食べるものに気をつけてくださいね」という程度のアドバイスしかできないのが現状だと思います。化学物質は食べ物にも洗剤にも付着するので、触れるものや体内に入れるものは厳選してほしいということなのでしょう。

東洋医学の場合

では次に、東洋医学は化学物質過敏症をどう捉えているのか、についてお話しします。例えばAさんは化学物質過敏症ですが、Bさんは化学物質過敏症ではないとしましょう。両者の違いは何かというと、それは身体が違うわけです。

もっと詳しく説明すると、Aさんは特異的な体質のため化学物質過敏症になったといえます。東洋医学はこの特異的な体質を変えることが施術の目的です。実際は「その他の症状を包括的にみて真の原因を考え、比較しながら東洋医学で施術すれば改善する」という流れとなります。

このAさんの化学物質過敏症も、「悩みは化学物質過敏症しかありません」ということはないはずです。その他の症状の例としては、

呼吸器系や気管支が弱い
鼻炎持ちである
皮膚が敏感
末端が冷えている
婦人科系の疾患
アレルギーがある
肩こりや腰痛持ち
眠りが浅い

といったように、すべてに当てはまらなくても「その他の症状も含んだうえでの化学物質過敏症」なのです。その他の症状も改善させつつ化学物質過敏症に効果のある対処法をやっていけば、先ほどのAさんの体質も少しずつ変わっていきます。

つまり化学物質過敏症だけを見るのではなく、その他にどのような症状があるか、身体全体を見てそれらの症状も解消させることが重要なのです。化学物質過敏症を根本から改善させるには、全体像を捉えた施術がカギとなります。

西洋医学と東洋医学の違い

西洋医学でこのような化学物質過敏症を治療する場合、症状によって病院の科を使い分けなければなりません。例えば、

喘息があったら呼吸器科
目の症状があったら眼科
婦人科系だったら婦人科
胃腸障害だったら胃腸科

と、身体をパーツに分けてバラバラに診断を仰ぐわけです。

一方、東洋医学は必ず「他にどのような症状がありますか？」というように、今ある症状をすべて細かくお尋ねします。その他の症状も改善できるよう施術をしていくと、結果的に化学物質過敏症も改善していくのです。