東洋はり灸整骨院 院長の石丸です。
本日は、肩甲骨はがしについてお話します。
肩甲骨はがしは本当に肩こりに効くの?
街中や書店で『肩甲骨はがし』という文言を目にすることがあります。世の中には肩甲骨あたりがこっている方や不快感がある方が多いということでしょう。実際、こうした肩甲骨はがしでコリが改善すればいいのですが、効果がなかったり再発したりする方も多いと思います。
肩こりや腰痛が出るのは血液の循環が悪いせいです。肩甲骨はがしを受けると肩周辺の循環は一時的には改善します。しかし、自力で循環させる能力はないままなので、循環を継続させることができないのです。
例えば、私は今45歳ですが、肩こりや腰痛で一度も悩んだことがありません。私の親や弟も腰、肩が痛いといったことがないので、体質的に血液を循環させる能力が高い家系だと思います。
循環能力を上げるには
マッサージ店で「こっていますね」と言われ通うよう勧められることもあるでしょう。しかし、いくら揉んでもらっても巡りがよくなるのはその場だけです。揉むのをやめればまた巡らなくなります。自分の力で循環させる力はマッサージでは向上しないのです。
ではどうすれば循環能力を上げることができるのかというと、やはり東洋医学の鍼灸施術です。東洋医学には疏泄作用(そせつさよう)というものがあります。これは全身にくまなく血を行き渡らせる働きです。
この疏泄作用を司るのは五臓六腑の「肝」です。西洋医学の肝臓とはまた違うものですが、この肝の力を上げると体の隅々まで血を行き渡らせることができます。
- 肩こり
- 腰痛
- 足がつる
- 眼精疲労
疏泄作用が向上されれば、こうした症状も改善されていくのです。
肩こり以外の他の症状に注目
また、肩甲骨のコリを訴える人は、以下のような症状を併せ持っていることが多いです。
- 生理痛・生理不順
- 婦人病
- 鼻の症状
- 皮膚症状
- 末端冷え性
- 呼吸器が弱い
- 慢性扁桃炎
- 風邪をひくと咳が止まらない
- 喉が痛い
西洋医学(病院)ではそれぞれ別の科でみてもらうことになります。しかし、1つの体にある症状をバラバラにみて治療してもよくなりません。体はつながっていますので肩こり以外の症状をみて、その症状を全て治していく必要があるのです。
東洋医学からすれば、生理痛を放置したまま肩こりだけが治るということはありえません。肝の能力を上げる施術した結果として、肩こりだけでなく他の症状も改善されるのです。
ただし、鍼灸といっても肩甲骨周辺にばかり鍼を打ち、電気を流すのではマッサージと変わらないでしょう。東洋医学専門院で肩こりを改善させる場合、肩甲骨だけに鍼を打つこともないはずです。
「肩甲骨はがしについて」 解説動画
おわりに
今回は、肩甲骨剥がしについてお話させていただきました。
「自力で循環させられる体が欲しい」
「他の悩みも解決したい」
と思う方は、ぜひ東洋医学専門の鍼灸院へご相談ください。